Service
建物を活用する時代だからこそ 建物と向き合う
「建築士に期待される役割は、新築主流の建築活動に対する専門性の発揮から、空き家を中心としたストック建築をいかに活用するかといった利用の時代における建築の専門職能の領域へと転換せざるを得なくなっていく」
これは2019年の建築士定期講習のテキストの冒頭文章です。我が国のフロー型社会(スクラップ&ビルド)からストック型社会への変化を受けて、建築士に向けたメッセージで、不動産鑑定士の集団である私たちも専門職能の領域変化は必要不可欠で、社会に価値を提供し続けなければなりません。
しかし、建物と向き合うのは容易ではありません。不動産鑑定士が既存ストックと向き合うプロセスは、既存ストックの状況を観察(observe)し、膨大な建物情報を整理し、地域分析・個別分析を通じて、増改築・用途変更に係る法的・技術的・経済的な面からの実現可能性を検討することからなりますが、それには不動産鑑定の領域を超え建築の領域の情報・知識・技術が必要とされるシーンが多いためです。
一方、この領域を超えた「不動産鑑定×建築」の情報・知識・技術は、お客さまの建物に関する課題解決の合意形成(orient)や意思決定(decide)等のシーンに活用可能です。
「建物の専門家として的確な第三者意見を提供する行為を通じて、合意形成や意思決定の背中を押す」
このような理念の下、建物に強みを持つ不動産鑑定士と意匠・法律・構造・コストに強みを持つ建築士がチームとなり、お客さまの建物運営の課題解決・支援を行います。
不動産鑑定と建築の垣根を超え、建物コンサルティング支援を新たに。
建物の専門家として的確な第三者意見を提供する行為を通じて、お客様の建物に係る合意形成や意思決定をお手伝いします。
1.建物情報の整理・分析 | ・建物の不動産鑑定 ・建物状況調査 ・遵法性調査 ・耐用年数調査 ・炭素排出量調査 |
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2.BIM / GIS による可視化 | ・既存建物のモデル化 ・地下埋設物の可視化 ・想定建物の可視化 |
3.中立的な視点からの情報解釈・施策提案 | ・LCC/LCA 計画 ・VE/ 長寿命化計画 ・フィジビリティスタディ |
4.建物運営に係るアクション支援 | ・運営計画支援業務 ・基本構想策定業務 ・コストマネジメント業務 |
Q建物運営の課題解決や支援をする事業者は多くあるのですが、日本不動産研究所に依頼するメリットは何でしょうか。 |
類似サービスを行う事業者様は、設計会社・施工会社・維持管理会社、またはその系列法人が多いのですが、中立性・第三者性に問題があったり、コストアプローチを中心とした解決方法が多いです。 私たちは、資本的にも独立した不動産鑑定機関であり中立性・第三者性だけでなく、マーケットアプローチやインカムアプローチから支援を行いますので、多くの視点から課題解決に貢献することができます。 |
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Q新築や想定建物コンサルティングも可能なのでしょうか。 |
もちろん可能です。実は経年建物よりも新築建物の方が建物情報が整備されているだけでなく、建物の履歴情報が少ないため、経年建物よりスムーズに支援することが可能なシーンが多いです。 実績として、想定建物の法規制・仮想断面・ライフサイクルコスト、想定ゼネコンへのヒアリング調査の支援等のフィージビリティスタディ業務や、ゼネコンから出された工事前の事務所ビルの建設費の妥当性調査や見積査定支援やVE業務等があります。 |
Qサービス内容が列挙されていますが、いまいちイメージできないのですが。 |
不動産鑑定評価やエンジニアリング・レポートといったサービスを提供する形態ではなく、幅広いお客さまの課題に対して、自社開発サービス、外部サービス、BIM/GIS等の新しい道具をアーキテクチャリングして応える形態をとっているので、ひな型がつくりにくくサービス内容が想起しにくいかと思います。 課題の意見交換等、お話しさせていただく機会がございましたら喜んでご対応させていただきますので、気兼ねなくご連絡ください。 |