Vol2. 京都祇園、独特の風情を 維持・継承し地場産業活性化

Vol2.
京都祇園、独特の風情を
維持・継承し地場産業活性化

Vol2. 京都祇園、独特の風情を維持・継承し地場産業活性化

東京藝術大学美術学部建築科 講師 河村 茂 氏 博士(工学)

12.19 UPDATE

東京藝術大学美術学部建築科 講師
河村 茂 氏 博士(工学)

プロフィール
1973年東京都に入都
土地・建物利用現況悉皆調査の企画実施(現況図に整理し数値化)
副都心整備計画の策定と新宿・渋谷・大崎等の開発誘導
高度地区絶対高さ制限導入の企画、新宿区で実施
その他、アークヒルズ、六本木ヒルズ、東京ミッドタウンなど再開発誘導
公団(現、都市再生機構)で東雲、豊洲の事業に従事
芸大は2007年~
単著「日本の首都江戸・東京都市づくり物語」、「建築からのまちづくり」など

カテゴリー

自然・地形、歴史・伝統、地場産業、生活文化、環境・景観、地域再生

テーマ

近代建築法における画一的建築基準が、土地の固有性の発揮を阻害し、地場産業の活性化を阻む、行政と連携し、この地に馴染む建築ルールに再構築し、独自なまちづくりを展開

場所の固有性

  • 千年の古都
  • 茶屋建築が醸す独特の界隈性、花街のおもてなしの心

まちづくり上の特徴

  • 地主の学校法人、八坂女紅場学園が建築協定付で借地に供す、地代は固定資産税額+α
  • 条例で歴史的景観保全修景地区に指定、景観保全修景計画を策定(建築様式明確化)し建築デザインを規制誘導 (外観の修繕工事費の補助)
  • NPO法人まちづくり協議会が中核となって景観整備を進めるほか防災訓練を実施
  • 歴史的細街路条例で建基法42条3項の道路を指定(狭隘な道路でも建築可能に)
  • 日本中央競馬会の支援で道の石畳化事業を実施
  • 伝統的景観保全に係る条例を設け木造防火制限を解除(木造建築も可能に)
  • 街並み誘導型地区計画で形態規制(容積率、斜線制限)を合理化